歯のクリーニング・メンテナンス
Tooth Cleaning & Maintenance むし歯・歯周病の予防
いつまでも健康な自分の歯で
いつまでも健康な自分の歯で過ごしたい。誰もがそう思っているはずです。そのために、歯の磨き方、食生活・生活習慣の改善、フッ素の利用など、様々なアプローチで虫歯を予防します。痛くなってから歯科へ行くのではなく、日頃からの予防を心がけましょう。
予防が実現する条件
虫歯や歯周病などににならないように予防をするには条件があります。患者様側だけの努力、歯科医院側だけの努力では一方通行になってしまって予防効果が低くなります。患者様と歯科医院側と一緒になって健康な歯を手に入れる努力をしましょう。
- セルフケア(ご自身のケア)とプロフェッショナルケア(歯医者でのケア)の両方が必要なこと。
- 患者様のデンタルIQを高める。そのために歯科医院としっかりコミュニケーションを取ること。
- 定期検診をしっかり受診すること。
- 予防の本当のスタートは治療を終えてからはじまるということ。
マイクロバイオームと
マイクロバイアルシフト
口腔内におけるマイクロバイオーム
腸内環境と同様にお口の中も細菌は均衡が保たれている状態です。
通常、口腔内には善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つのカテゴリの細菌が存在します。どんなに歯みがきやクリーニングをしても口腔内の細菌がゼロにはなりません。
これらの細菌がバランスを保つことがお口も含め身体全体の健康を保つ要因となります。
細菌バランスを崩す
マイクロバイアルシフト
マイクロバイアルシフトは、口腔内の微生物叢が環境変化によって変動する現象を指します。
歯科医院での定期的なメンテナンスを疎かにする、歯磨きの頻度や食事、体調などが影響を与え、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つの細菌のバランスが崩れることをマイクロバイアルシフトと呼びます。
この中で、むし歯菌や歯周病菌は悪玉菌に該当します。
日和見菌は環境や体の免疫によって善玉菌または悪玉菌に変わることがあります。
マイクロバイアルシフトを防ぐために
むし歯菌や歯周病菌の総称をバイオフィルムと呼びます。このバイオフィルムの変動を防ぐために、以下のポイントに注意しましょう。
- 適切な食事 : 糖質の過剰摂取を控え、バランスの取れた食事を心がけましょう。
- 酸性飲料の制限 : コーラや炭酸飲料などの酸性飲料を減らすことが大切です。
- 歯磨きとクリーニング : 歯磨きと歯科医院でのクリーニングで口腔内を清潔に保ちましょう。
- 栄養と睡眠 : 十分な栄養と睡眠時間を確保し、体調を整えましょう。
- 歯茎の出血に注意 : 歯周病菌は鉄分を栄養として繁殖するため、歯茎からの出血を放置しないようにしましょう。
マイクロバイアルシフトは自覚できないこともあるため、定期的に歯のメンテナンスを歯科医院でしましょう。
むし歯や歯周病の原因になる
バイオフィルムとは
バイオフィルムとは、複数の微生物が集まって作り出す、保護膜のようなものです。
口の中には約700種類の細菌が存在し、歯や舌などの表面に付着してバイオフィルムを形成します。バイオフィルム(プラーク:歯垢)1g中には約1000億個の細菌がいるといわれています。
バイオフィルムは、時間とともに成長し、成熟すると厚みを増して歯垢(プラーク)と呼ばれるものになります。
この歯垢が、虫歯や歯周病の原因となることは、もちろん誤嚥性肺炎のリスクやその他の全身疾患のリスクも高くなってしまいます。
バイオフィルムを防ぐには?
バイオフィルムを防ぐには、日々の適切な歯磨きなどご自身がおこなうセルフケアと歯科医院でおこなうプロケアが大切です。
特に重要なのは、歯間部分の清掃です。ここはブラシが届きにくく、バイオフィルムが残りやすいためセルフケアでは歯間ブラシやフロスを使用しましょう。
また、自宅でのケアだけでは取りきれないバイオフィルムは歯科医院でおこなうプロケアとしてスケーリングやエアフローによるプロフェッショナルクリーニングでポケット内深くに付着している歯石を歯周病治療のスペシャリストな歯科衛生士が拡大鏡を装着して丁寧に心地よく除去していきます。
定期検診のススメ
まずお口の健康のために必要なのは、定期的に歯科医院の検診を受けること。歯の病気は治療すれば機能を回復できますが、完全に元通りになるわけではなく、病気や治療によるダメージが蓄積されてしまいます。
そのため「痛くなったら治療すれば大丈夫」という考え方は禁物。自覚症状がなくても、歯医者さんで定期的にお口の状態を診てもらうことを心がけましょう。
なお、当院では常に患者様のお口の状態を把握したスタッフが検診や処置を行いますので、安心して定期検診にお越しください。